【広い試験範囲のポイントを抑えて確実に!】簿記2級 独学勉強方法

悩めるリーマン
悩めるリーマン

・簿記2級の受験を迷っている
・難しいとのうわさを聞いて、打ちひしがれている
・具体的な勉強方法を知りたい

ゴッチにお任せください!

ゴッチ
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 この記事の内容

  1. 簿記2級の試験制度
  2. 簿記2級の難易度・合格率
  3. おすすめのテキスト・問題集
  4. 独学で合格するための超具体的な勉強方法
  5. 本番の試験の戦略

こんにちは!ゴッチです!

この記事は試験の概要からゴリラでも合格できた独学の勉強方法までを完全網羅しておりますので、最後まで読んでいただければみなさんもきっと合格できます!


早速ご紹介していきたいところですが、まだ受験を迷っておられる方が数名いらっしゃいます。

そんな方へ簿記3級の魅力を簡単にお伝えします!

  • 「税務」と「会計」は経営の根幹と言われており、経営者を目指す方はもちろん、ビジネスマンにとっても簿記は必須のスキル!
  • 3級は小規模の個人商店のお話が多かったですが、2級は会社における会計知識が身につきます。

これでみなさんが受験する気になりました!

Let’s try anyway!

簿記2級の試験制度

簿記2級の試験制度

簿記2級の基本情報をお伝えします。

まずは敵を知ることから始めましょう!

試験形式

簿記の試験は日商簿記と全商簿記の2つありますが、社会人向けである日商簿記の方を受験しましょう。

日商簿記2級(以下、簿記2級)は3級と同様、記述式(以下、ペーパー試験)もしくはインターネット方式(以下、ネット試験)の試験です。

試験範囲は大きく分けて2つあります。

  • 3級と同じ「商業簿記」
  • 工場などの製造業を対象とした「工業簿記」

商業簿記は3級と同じといえど、子会社との連結会計など複雑な内容も加わってきます。

また、工業簿記という分野そのものが2級から新しく範囲に加わりますので、3級と比べると試験範囲はかなり広くなっていると言えます。


日商簿記検定には受験資格がありませんので、2級からでも受けれます。

しなしながら3級の知識が何もない状態から合格するのはかなり難しいと思います。

3級から勉強、取得することをおすすめします。

ちなみに私は3級から取得しました!

ゴッチ
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簿記3級

試験時間・合格点数

120分間で商業簿記から3題、工業簿記から2題の計5題(配点各20点)出題され、100点満点中70点以上とれれば合格となります。

絶対評価であるため、試験が簡単でも超難しくてもとりあえず70点とれば合格です。


試験日

簿記2級は3級と同様に毎年、6月、10月、2月の計3回実施されます。

2023年度のペーパー試験の試験日程は以下の通りです。

第164回 2023年6月11日(日)
第165回 2023年11月19日(日)
第166回 2024年2月25日(日)

それぞれの回に申込期間が設けられているので、自分が受験する最寄りの商工会議所を事前にチェックしておきましょう。

ネット試験は、ペーパー試験の試験日の前後を除外するような形で休止期間がありますが、基本的には通年受験が可能です。

休止期間は以下のとおりです。

2023年4月1日(土)~2023年4月13日(木)
2023年6月5日(月)~2023年6月14日(水)
2023年11月13日(月)~2023年11月22日(水)
2024年2月19日(月)~2024年2月28日(水)



申込方法

日商簿記検定は日本商工会議所が主催していて、各地の商工会議所で受験することになるのですが、各商工会議所で申込受付期間、申込受付方法が異なります

基本的にはインターネットか窓口申込になると思います。

受験すると決めたら最寄りの商工会議所を先ほどのリンクから調べて、その商工会議所のページを確認しておきましょう。


受験料

受験には受験料4,750円と事務手数料550円の計5,300円が必要となります。

今月はなんとか残業時間をいつもより4時間増やしてしてください。


簿記2級の難易度・合格率

難易度・合格率

私個人の主観的な数値であるゴッチパラメーター(難易度)と客観的な数値である合格率から簿記2級を紐解いていきます!

難易度

ゴッチパラメーター

お待ちかね、平々凡々サラリーマンの完全主観で測定したゴッチパラメーターによると難易度は62です。

単純に内容が難しいのはもちろん、最近は範囲の改定で1級の範囲が2級の範囲になったり、難しい連結会計が出題されたりと難化傾向にあります。

私の周りに数回落ちた人も何人かいました。

詳しくは次項でお伝えしますが、テストによって合格率が倍くらい違ったりするのも恐怖でかなり勉強しました。


合格率

ペーパー試験の合格率は回によって大きく変動があります。

受験回 合格率
第163回 24.8%
第162回 20.9%
第161回 26.9%
第160回 17.5%
第159回 30.6%
第158回 24.0%
第157回 8.6%
第156回 18.2%
第155回 中止
第154回 28.6%

(日本商工会議所ホームページより)

ネット試験の合格率は以下の通りです。

受験回 合格率
2022年4月~2023年3月 37.1%
2021年4月~2022年3月 38.1%

(日本商工会議所ホームページより)

ペーパー試験については、ここ10回くらいの平均は約22%となっていますが、見ての通り回によって当たり外れのある試験になりつつあると感じます。

かなり前は50%近くの回もあったことを考えると、全体的に難化傾向であり、合格率も低く、客観的に見ても難しいレベルの試験と言えます。

ただし、ネット試験の合格率は高めです。

これは受験日を自由に選べることが影響しているのかもしれませんが、現状、ネット試験はペーパー試験よりも簡単だと言えます。

私の時代にもネット試験があれば…

しかしながら、ネット試験を受けるにしても、正しい勉強方法で内容を理解していないと、抽象度の高い簿記2級の問題には太刀打ちできません。


おすすめのテキスト・問題集

おすすめのテキスト・問題集

私自身が使用して、一発で合格まで導いてくれたテキスト・問題集をご紹介します。

テキスト

3級と同様に「スッキリわかる シリーズ」をおすすめします!と言いたいところですが、2級の試験では3級と違ったものをおすすめします。

それは「みんなが欲しかった! シリーズ」です!

こちらは商業簿記と工業簿記、それぞれでテキストと問題集(計4冊)が必要になるのでお値段がわりとかかります。

日商簿記検定は範囲がちょこちょこ改定になるので、最新版を購入しましょう。


あくまで主観ですが、「スッキリわかる シリーズ」と「みんなが欲しかった! シリーズ」の特徴を簡単にまとめました。

教材名 わかりやすさ 詳しさ 問題量
(問題集含め)
値段
スッキリわかる
みんなが欲しかった!

私は、多少値段は高いものの、幅広い範囲から難解な問題が出題される2級の受験にふさわしいのは「みんなが欲しかった! シリーズ」だと思います。

基本問題は教科書の章末問題で学ぶことができ、試験レベルの問題は問題集に十分な量で収録してあります。

解説が丁寧で分かりやすかったですし、個人的にはこちらのテキストで勉強していて不足はなかったです。


逆に「スッキリわかる シリーズ」を使っていた知人は教科書が内容的に物足りなく、問題数も少なくかったと言っていました。

どちらも人気教材であることに違いはありませんし、どちらを使用しても合格できるとは思います。


問題集

「みんなが欲しかった! シリーズ」の問題集はこちらです。

先ほどご紹介した通り、問題の難易度、問題量ともに理想的だと思います。

また、商業簿記、工業簿記それぞれの問題集に3回分、計6回分の実戦形式の模試がついているのも魅力です。


問題集に加え、こちらの予想模試もおすすめです。

毎回、TACの講師がクオリティの高い予想問題を作成しています。

個人的には、簿記2級に一発で合格するのに非常に役立つ教材と考えています。



確実に一発合格できる勉強方法

勉強方法

ここからが肝心の勉強方法ですが、3級の勉強をされた方、取得された方を前提に書いておりますのでご了承ください。

  1. テキストを読んで、問題集を解く
  2. 仕訳をやりまくる
  3. 問題集に付属の模試をやる
  4. TAC直前予想模試をやる
  5. 残っている問題集に付属の模試をやる

本格的な勉強を始める前に、勘定科目の略を決めていない方は以下のサイトなどを参考にして、決めておきましょう。

学習効率が大きく変わってきます。

1.テキストを読んで、問題集を解く

テキストは、軽い気持ちで読むことを心がけましょう。

知りたいリーマン
知りたいリーマン

商業簿記と工業簿記どっちから読み始めればいいかな?

それではここでテキスト、問題集に取り組む順番をご紹介します。

  1. 工業簿記のテキストを読む
  2. 工業簿記の問題集をやる、かつ、商業簿記のテキストを読む(同時並行
  3. 商業簿記の問題集をやる



おすすめは工業簿記からです。

その理由は商業簿記は3級の延長線上であるのに対し、工業簿記は3級の知識とは全く関係ない未知の世界だからです。

まず先に全く知らないことを学び、そわそわしていた心を落ち着かせましょう。


ポイントは、②の同時並行で進めていくところです。

同時にやることでどちらかを学んでいるうちに、やっていない方を忘れてしまうことを防ぎます。

また、テキストを読む作業(インプット)は早く終わらせて、問題を解く段階(アウトプット)により多く時間を割くことで早く、深く理解できます。

間違い直しやわからなかったところは繰り返しやりますが、この段階で一気に全ての問題を完璧にできる状態までもっていく必要はありません。

模試などを通して必然的に復習する機会はあるので、一通り(最低でも1周して間違えたところを再度やる)終えたら、次のステップへ進んでください。


最初は問題集がなかなか解けず、不安になったり、やる気がそがれたりするかと思いますので、ポイントをお伝えしておきます。

  • 工業簿記:問題のパターンを覚える
  • 商業簿記:仕訳と連結会計を重点的に



工業簿記は、はじめの方は訳がわからずちんぷんかんぷんですが、問題自体は簡単ですので問題のパターンさえ覚えれば解けます。

問題のパターンを記憶することを心がけながら、数をこなしていくことで自然と解けるようになっていきます。


商業簿記は、仕訳と連結会計を重点的に取り組みましょう。

  連結会計とは?

親会社と子会社の会計を連結して算出することです。それにあたっての処理がいくつかあり、それが難しいのですが、勉強前の段階では難しいんだなということだけ知っておけば大丈夫です。

理由は2つあります。

  • 商業簿記は仕訳ゲー
  • 仕訳ゲーではあるものの、連結会計は別科目としてとらえておくべき異次元の難易度

商業簿記においては、3級同様仕訳がとても重要です。

次のステップで徹底的にやりこみます。

第1問で5問20点分出題されますし、第2問、第3問でも仕訳さえできれば、ほとんどの問題を解くことができます


しかしそうは言っても、連結会計は別科目として考えておくべき異次元の難易度を誇ります。

連結会計をはなから諦めて試験を受験する人もいるみたいですが、出題されたときに試験本番でパニックになり、試験後には頭の中が真っ白になりますのであまりおすすめしません。

驚きリーマン
驚きリーマン

そんな状態にはなりたくないな…
連結会計もしっかりと理解しておこう!

部分点狙いでもいいので、完全に捨てるのはやめて、ある程度理解はしておきましょう。


2.仕訳をやりまくる

3級のときにもお世話になった以下のサイトを使い、仕訳をやりまくりましょう。

最低でもAランク50問はやっておくと良いです。


3.問題集に付属の模試をやる

「みんなが欲しかったシリーズ」の問題集にはそれぞれの後ろの方に本番同様の模試が付属しています。

商業簿記、工業簿記それぞれ3回分ありますので計6回分あります。

そのうちの3回分をやって、間違い直しもしっかり行いましょう。

商業簿記の仕訳と連結会計、工業簿記の問題パターンをしっかりと理解できれば、この模試では合格点やそれに近い点数が取れるはずです。


4.TAC直前予想模試をやる

先ほどご紹介した直前予想模試を「発揮力」を意識してなるべく本番と同じ環境(図書館など)で気合を入れてやりましょう!

  発揮力とは?

時間や合格しなければならないという緊張感がある本番でも、見たことのない新しい問題や難しい問題に対して、頭の片隅から知識を引っ張り出したり、応用したり、最終的には勘で答えたりする力。

ですが、めちゃめちゃ難しいです笑

「時間は余裕で足りないし、合格点なんて全然取れない、もう受けるのやめよう」と自暴自棄になる方もおられるかもしれませんが、大丈夫です。

本番の試験よりかなり難易度高めに作成してあります。

4回分すべての間違い直しをしっかりして、最低でも2周はやっておきましょう。

このレベルを理解できれば、本番では余裕をもって合格できます!


5.残っている問題集に付属の模試をやる

最後の最後に合格できるレベルの模試を本番同様の環境、気持ちで解き、「発揮力」を直前で引き出しておくと同時にしっかりと合格点を取得し、自信をもって試験を受けましょう。

合格点が取れれば、残っている3回分全部やらなくても1回だけでも大丈夫でしょう。


試験の戦略

試験の戦略

簿記2級は時間の制約もあり、問題も難しいので戦略をもって試験に臨む必要があります。

解く順番についてですが、1→4→5→2→3 がおすすめです。

  • 比較的点の取りやすい第1、4、5問を先に落ち着いて取り組む
  • 第2、3問は難しくても部分点を狙う

これがセオリーになるかと思います。

模試からこの順番で解き、慣れておきましょう。

TACの直前予想模試には問題を見て簡単そうなものからみたいなことが書いてありますが、それを判断する時間がもったいないですし、ほぼこの順番です。笑


時間については第5問が終わった段階で50分以上残っているのが理想です。

仕訳の略であったり、電卓をたたくスピードであったり、普段から時間を意識して勉強しましょう。

近年は、第3問で恐ろしく難しい問題が出るときがありますので、第1,4,5問で50/60点以上取ることは合格の絶対条件と言えます。

つまり、仕訳と工業簿記は完璧にしておく必要があります



簿記2級まとめ

まとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

この記事の重要ポイントをまとめます。

  • 簿記2級は試験範囲が広い
  • 低い合格率に過剰にビビる必要はない
  • 問題量が豊富で深く理解できる「みんなが欲しかった! シリーズ」がおすすめ!
  • 商業簿記は仕訳と連結会計、工業簿記は問題のパターンの記憶を重点的に!
  • 解く順番は1→4→5→2→3で、スピード意識!

簿記2級の合格に必要な理解度の状態は次の通りです。

  • 商業簿記:仕訳が完璧にでき、連結会計は最低でも半分はとれる状態
  • 工業簿記:問題を見て、すぐに解き方がわかる状態

自分がこの理解度になるまでどれくらいの期間がかかるかを逆算し、取り組んでみてください。

私は約2か月半で合格することができました

ゴッチ
ゴッチ

この勉強方法を実践していただければ、平々凡々な私でも合格することができたので、絶対に合格できるはずです!

皆様の合格を心よりお祈り申し上げます。


簿記2級を取得されましたら更なる飛躍を目指し、他の資格や興味のある分野をどんどん勉強していきましょう!