・FAS転職前に読んでおくべき書籍を教えてほしい
・まずはわかりやすい本を読んで、徐々にレベルを上げていきたい
ゴッチにお任せください!
こんにちは!ゴッチです!
ゴリーマン|コンサル(FAS)でFA←JTC動物園で現場業務|未経験からコンサル転身後、働きながらUSCPA合格|USCPAコーチングでこれまでに31名の科目合格をサポート|現在はCFA勉強中
☆USCPA/米国公認会計士☆宅地建物取引士
この記事では、「FAS入社前のFA(M&Aアドバイザー)におすすめの書籍」をご紹介していきます。
当たり前ですがM&Aアドバイザーとして仕事をしていくためには、M&Aに精通していなければなりません。
未経験からのFAS転職だとしても、「現時点でどれだけ勉強しているか、知識が定着しているか」は将来M&Aアドバイザーとしてキャッチアップできるかを判定する上で重要なチェックポイントになります。
ですので、FAS転職の際は未経験といえどもM&Aについて一定の知識があることを示さなければなりません。
ぜひご紹介する書籍は一通り目を通して、面接前の知識構築に役立ててください!
なお、主な対象者は未経験のFAS転職者向けですが、新卒でFASに入社される方にも参考になる書籍たちです。
ご紹介する書籍はM&A業界では著名な本ばかりですので、言ってしまえばありふれている紹介サイトかもしれませんが、特徴が2つあります。
- M&Aという広大な概念を3つの重要なカテゴリーに分割
- それぞれの分野において難易度順に学んでいくことで徐々に知識が深まっていく
そしてここで定義したM&Aにおける3つの分野とは次の3つです。
- 財務分析
- M&Aプロセス
- バリュエーション
ということで最後まで読んでいただければ、M&Aのイロハを理解できる本たちに巡り会えます!
それでは早速ご紹介していきます。
財務分析
M&Aアドバイザーとしてまずはじめにする仕事は財務分析です。
対象会社の財務諸表などのデータから、売上高や営業成績の推移などを確認します。
収益性に問題はないか、成長余力は残されているのか、不良債権が残っていないか、など確認すべきことは多岐にわたります。
まずは素早く、正確に財務分析ができるM&Aアドバイザーを目指しましょう!
財務諸表分析(第8版)
- 著者:桜井 久勝
- ページ数:353
- 読みやすさ:
- 網羅度:
- 総合評価:
こちらの本は1996年の出版からおよそ25年にわたって改訂を加えられながら出版され続けているロングセラー書籍です。
収益性・生産性・安全性・不確実性・成長性という5つの側面から企業を評価するための実践的な手法を解説してくれています。
第8版は2021年に出版されていますので紹介されている決算書なども比較的新しいものなので、現代に沿った財務分析スキルを身につけることができます。
こういう書籍には珍しく、実際の財務諸表や図が多く掲載されており、読みやすいのも特徴です。
基礎から専門的なところまでこの一冊で網羅できます!
M&A財務デューディリジェンス
- 著者:デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社
- ページ数:496
- 読みやすさ:
- 網羅度:
- 総合評価:
正直、前述の「財務諸表分析」をきっちりと理解できれば、財務分析という観点では転職/入社前の段階でこれ以上の本はいらないと思います。
ただ財務デューデリジェンス(以下、DD)に深く関わる方や財務DDに関する議論に主体的に参加したいという方はもう少し踏み込んだ内容の書籍で理解を深めておく必要があります。
こちらの本は財務DDやその他DDとの関わり、不動産鑑定などについても取り扱っています。
M&Aにおける財務分析スキルをもっと高めていきたいという方にもおすすめの一冊です。
M&Aプロセス
続いてはM&A全体のプロセスやそれぞれの段階においてどのような動き方をするのかを理解する「M&Aプロセス」についてです。
M&Aアドバイザーとしての仕事の全体像を理解した上で、それぞれがなぜ行われるのか、どんな注意点があるのかを学んでいきましょう。
読んで(インプット)して、仕事でアウトプットしていくことで未経験でもすくすくと成長していけるはずです!
最新版M&A実務のすべて
- 著者:北地 達明、北爪 雅彦、松下 欣親、伊藤 憲次
- ページ数:432
- 読みやすさ:
- 網羅度:
- 総合評価:
読みやすさにこだわったM&Aプロセスの入門書です。
M&Aプロセスの全体像に加え、重要論点となるバリュエーション、デューデリジェンスなどについて深く学ぶこともできます。
その他にも会社法、金融商品取引法、法人税法などのM&Aに関する法令やIFRSや連結会計、税制適格要件、組織再編税制などの会計・税務・法務上のルールまで網羅的に解説してくれています。
まずはこの本でM&Aアドバイザーとしての実務を学びましょう!
ザ・M&Aディール
- 著者:福島 和宏、鹿山 真吾、吉田 修平、池澤 友一
- ページ数:391
- 読みやすさ:
- 網羅度:
- 総合評価:
とにかく実務にこだわったM&Aプロセスの実践集です。
経験豊富なM&AアドバイザーからM&Aの当事者や実務担当者に向けた書籍ではあるものの、 M&Aプロセスやその留意点、最近の事例における慣例などが実務の切り口から整理されており、非常にわかりやすいです。
個人的には、M&Aアドバイザーとしてキャリアを始めるにあたって、M&Aプロセスの全体像を理解する上ではこの上ない書籍だと思います。
著名人の名言や問題集なども僅かながら掲載されており、楽しく読み進めていくことができます。
M&A実務の基礎〔第2版〕
- 著者:柴田 義人、檀 柔正、石原 坦、廣岡 健司
- ページ数:448
- 読みやすさ:
- 網羅度:
- 総合評価:
こちらの一冊は少し専門的な内容になります。
基本的なM&Aプロセスの内容は全体の半分の紹介にとどめ、ほとんどがM&Aにおける特殊問題についての解説になります。
特殊問題とはいえ、M&Aアドバイザーとして知っておく必要がある内容ばかりで、逆にこれらについて理解していないとM&Aアドバイザーとしての付加価値を出すことはできません。
内容的に複雑にはなりますが、M&Aプロセスについてはこの本まで読み切ることをおすすめします。
また特徴として法律事務所が出版していることもあり、全体的に法務面については丁寧に書かれています。
M&Aアドバイザーの中には法務面を苦手としている人も多いので、こちらを熟読して差別化を図りましょう!
バリュエーション
バリュエーションはM&Aアドバイザーとは切っても切れない関係でつながっています。
実際にいくらで買うのか、売れるのかという論点は当事者が一番気になるところでもあります。
正確に計算するのはもちろんですが、まずは理論を理解していないと何も始まりません。
様々なバリュエーション手法を理解し、実践していきましょう!
バリュエーションの基礎
- 著者:森生 明
- ページ数:244
- 読みやすさ:
- 網羅度:
- 総合評価:
こちらはバリュエーションの実務的な手法を学ぶ本ではなく、そもそもバリュエーションとはどういう行為なのか、なぜ必要なのかなど本質的なところを学ぶことができる本です。
入門書というより導入書というようなイメージで、網羅度は高くないものの、バリュエーションについて初めて学ぶという方には非常におすすめです。
実際の事例の取り扱いも多く、物語を読むように読み進めていけるのも特徴です。
まずはこちらの本で企業価値とは何たるかを学んでいきましょう!
後半は投資家として役立つ知識が盛りだくさんです。
図解でわかる企業価値評価のすべて
- 著者:KPMG FAS
- ページ数:206
- 読みやすさ:
- 網羅度:
- 総合評価:
非常に有名なバリュエーションの入門書です。
バリュエーションの具体的な手法やそれぞれの特徴を学ぶことができます。
非常に簡潔にまとまっているため読みやすいですが、内容として不足していることはありません。
バリュエーションの概要を理解する上では十分の内容です。
基本的にM&A関連の書籍は分厚く、値段も高額なのですが、こちらの書籍は約200ページ、約2,000円となっています。
バリュエーションを学ぶには外せない一冊です!
企業価値評価の実務Q&A〔第4版〕
- 著者:株式会社プルータス・コンサルティング
- ページ数:546
- 読みやすさ:
- 網羅度:
- 総合評価:
実際の実務で出てくる疑問に答える形で一問一答式でバリュエーションを解説しています。
そのため「読む」というよりは必要に応じて開く「辞書」のような使い方をおすすめします。
内容的にはかなり難解な事象まで解説していますが、M&Aアドバイザーとして実務をこなしていく上でこれらの状況に直面することは往々にしてあります。
バリュエーションはM&Aにおいて、まさに値段を決める重要なプロセスです。
値段をつけれない、値段づけを誤るということはあってはなりません。
値段は高額ですが、ぜひ手に入れておきましょう!