・CFA Level1の試験はどんな感じなんだろう
・体験記を読んで勉強や試験のイメージをもちたい
ゴッチにお任せください!
こんにちは!ゴッチです!
ゴリーマン|コンサル(FAS)でFA←JTC動物園で現場業務|未経験からコンサル転身後、働きながらUSCPA合格|USCPAコーチングでこれまでに36名の科目合格をサポート|現在はCFA勉強中(Level2 Candidate)
☆USCPA/米国公認会計士☆宅地建物取引士
この記事では、私がCFA Level1試験を受験したときの記録をつらつらと書いております。
勉強方法などは別記事にする予定ですので、この記事は勉強の合間の息抜きや試験までのイメージづけとして気楽に読んでみてください。
また、プチお役立ち情報もちりばめられておりますので、お見逃しなく!
CFA挑戦前の状況
CFA受験のイメージをより明確に持っていただくために、勉強開始前にやったことやスケジュールも記しておきます。
USCPA試験に全科目合格(2022年11月)
CFA受験に際してUSCPA取得はもちろん必須ではありませんが、私は取得した後にこのCFAへの挑戦を決めました。
財務会計を中心にところどころUSCPAで学習した範囲もCFA Level1の範囲と重なっていますが、重複範囲はそう多くありません。
CFA試験との重複度で言うと、言語の壁はありますが日本の証券アナリストが一番だと思います。
個人的には、CFA試験は難関試験でもあるので、日本の証券アナリストやUSCPAなどのそれなりの財務系の資格を勉強された後に挑戦するのがおすすめです。
TACに申込(2023年8月)
これも必須ではありません。
Schweserの教材のみをメルカリ等で購入し、独学で試験に挑むことも可能です。
ただ、USCPAの時に日本語で学ぶことの重要性をひしひしと感じていたので、今回も日本語テキストを使いたいと考え、TACの利用を決めました(一定額までは会社の補助も出ましたので)。
なお、Level1の講座は「入門+Level1対策講座」と「Level1対策講座」の2つがあります。
私はUSCPAを取得していたこともあったので、入門なしのLevel1対策講座を申し込みました(当然、こちらの方が金額が安いです)。
このときの勉強モチベーションはMAXでしたが、これを凌駕するコンテンツが登場するのは後程のお話・・・
勉強開始〜TAC模試受験
TACの教材が到着して、早速勉強を開始しようかと思いましたが、まだ2023年9月でした。
試験日は翌年2月末頃なのでまだ半年あります。
試験日から逆算して計画は立てたところ、4か月くらいあれば大丈夫そうだなと考え、11月まではTOEICの勉強をすることにしました。
今思えば、このときから慢心があったのかもしれません。笑
しかし、こののんびりTOEIC期間に悲劇が訪れます。
ゴッチ家では妻がNetflixを契約しており、ごはん時などに一緒に見ることもあるのですが、そこであるドラマと出会ってしまいます。
孤児であった天才女性チェスプレイヤーの成長を描いた「クイーンズ・ギャンビット」というドラマです。
1950年代の児童養護施設で、人並外れたチェスの才能を開花させた少女は、依存症に苦しみながら、想像もしていなかった華やか…
ドラマ自体が面白かったのはもちろんなのですが、このドラマがきっかけでチェスにドはまりしてしまったのです…
最初はチェス盤を買って妻と楽しんでいたのですが、私だけが熱中して勉強を進め、次第に圧倒してしまうようになり、妻は相手をしてくれなくなりました。
そして私はオンラインチェスへと手を出してしまうのです。
世界中 150 百万人のメンバー数を誇る Chess.com で無料のオンライン・チェスを。友達との対戦や、コンピュータ…
こうなるともう無限です。
最初は本格的に勉強を始める11月までと思っていたのですが、11月に入ってもやめられず…
勉強そっちのけでチェスに興じてばかりいました。
TACの講義動画さえ年内に視聴し終えることができず、年末年始に突入します。
しかし、ここで一念発起!
再度計画を練り直し、1月からは気合を入れ直すことに(遅すぎる)。
詳しくは別記事で書こうと思いますが、ざっと以下のような計画を立てました。
取組期間 | タスク |
---|---|
~2024年1月半ば | TAC講義動画の視聴 |
1月半ば~1月下旬 | Topic Quiz(TAC補助教材)1周 |
1月下旬~2月中旬 | Practice(CFA協会WEBサイト)1周 ※難易度Easy,Moderateのみ |
2月17日~18日 | TAC模試×2 |
2月19日~22日 | TACサブテキスト、Practice復習 |
2月23日~24日 | Mock Exam×2 |
計画を立ててみたものの、やはり手遅れ感満載です。
どれも1周のみしかできませんし、まともに復習できる期間もありません。
しかも余裕がほとんどないので、少しでも予定が遅れるとタスクを諦めるほかありません。
早速年末年始から勉強を始めていくのですが、なかなかチェス断ちを実行できません。
休憩時間に少しやろうと思って始め、勝つと良いのですが負けると悔しくて、勝つまでやってしまいます(バカすぎ)。
チェスの腕は上がる一方、勉強のペースは全く上がりませんでした。
2月になりようやく危機感が生まれ、チェスを断つことに成功したのですが、時すでに遅し。
最終的に、上記スケジュールのうちTAC模試1回分とMock Exam×2を諦めることになりました…
ちなみに試験3日前に受けたTAC模試は6割程度でした。
(受講期間を超過するとログインさえできず、結果を再確認することができませんでした…)
CFA Level1試験はおよそ7割で合格できると言われているので試験3日前6割は絶望です。
ただ、ここで諦めるような漢ではありません!
最後に少しあがき、テキスト復習の時間は取りました。
これはUSCPAの勉強の際にも大切にしていた勉強方法でテスト前には確実に効果を発揮してくれます。
こうして、実践問題の取組がどう考えても不十分ながらも2月25日の試験に挑みました。
チェスに翻弄されながらも最後までやり切った!(そう思い込む)
本試験受験(1回目)
2024/2/25、明らかに不安な状態だったのですが、俺ならできると自らを奮い立たせて試験に向かいました。
受からないときってこういう変な自信ありますよね。
ちなみに受験にはパスポートが必須ですのでお忘れなく。
USCPA試験でお世話になったプロメトリックは懐かしく感じ、試験前は非常に落ち着いた気持ちになっていましたが、試験開始と同時に画面を見て若干焦りました。
そう言えば、本試験の画面がどんな画面か確認してなかったなと…
USCPAのときはSample問題と呼ばれる、本試験と同じ仕様のページが用意されており、それで試験の画面に慣れておくことができました。
CFA Level1試験にあたって、そもそもSample問題的なものがあるのかの確認や、なかったとしてもGoogleで調べてみる等を全くしておらず、出鼻から準備不足を痛感。
実際に、画面の動かし方で戸惑うこともありました。
説明が難しいので詳細は割愛しますが、個人的には30問ごとに移動する「ページアップ/ダウン」のボタンを設けてほしいなと感じました。
また試験でもとにかく勉強不足を痛感することになりました。
覚えていたと思っていた公式をど忘れする、そもそもの概念があいまいなので抽象的な問題で悩むということが多々あり…
特に、これまでの仕事やプライベート、USCPA等の資格勉強でもなじみのない科目であるFixed Income(債権)、Derivatives(デリバティブ)の感触は燦々たるものでした。
この2つは勉強時点から苦手意識はあったものの多めに触れる余裕もなく、不安はあったのですが、やはりその不安は的中。
それでもなんとか今の実力は出し切り、90問×2の180問を制限時間内に終え、会場を後にしました。
3択の試験ですし、なんとか滑り込みで合格させてくれと毎日祈りを捧げ、4/4のスコアリリースを待つことに。
帰りの電車ですぐにチェスを再開したのを覚えています(チェスやりすぎ)。
結果発表(1回目)
やはり、残念ながら結果はfailでした。
受験者のレベルが高いとはいえ、合格率44%に入れずなのかと情けない気持ちに…
メール内のリンクをクリックすると、全体や各科目の得点率を見ることができました。
結果を見てみると衝撃でした。
お、惜しすぎる…
Your scoreのラインがわずかにMinimum passing scoreを下回ってしまっていますが、似たような試験を受けた場合の得点レンジ(水色の塗りつぶし箇所)の上限がそれを若干とはいえ上回っているように見えます。
レンジ書かんといてよ…てか書くんやったら上限が最低合格ライン超えてる人合格にしてよ…と心の声が漏れまくりました。
科目別の成績も同様に出力されていました。
やはり、苦手意識のあったFixed Income、Derivativesは散々な出来です。笑
しかし、なぜかそれ以上に崩壊していたのがCorporate Issuers(以下、CI)…
CIの問題は他の科目の問題と違ってどの問題がCIかどうかが判別しにくいので、思い返すこともできず、何がそんなに間違っていたのか迷宮入りです。
唯一の救いはUSCPAのFARと近しいFinancial Statement Analysis(財務分析)が他の科目と比べて飛びぬけていたことです。
なんとかUSCPAの威厳は保ったはず(と思い込まねばやってられない)。
とりあえず、1回目のCFA Level1試験はfailとなりました。
惜しいからこそ悔やまれるチェスの時間…あぁもう少し勉強していれば…
結果を受けて、8月に再受験することに決めました。
チェスに翻弄されてしまった(自分のせい)とはいえ合格まであと少しという状況まではいけましたので次こそは!
悔しい気持ちのまま、結果が来たその日中に再受験を申し込みました。
再始動
前回の反省点はシンプルに勉強不足です。
特に実践問題の取組が明らかに不十分でした。
そしてそうなってしまった原因はチェスです、いや己の甘さです。
次の試験こそはチェスをしっかりと断ち切り、実践問題をやり切って試験に臨むことを強く決意しました。
一度試験を受ける状態まで上げ切っているので、8月までの半年間の勉強期間を取る必要はさすがにないだろうと考え、一旦はTOEICの勉強に励むことに。
目標としていた800点超を取得し、良い流れで6月半ばからCFAの勉強を再開しました。
スケジュールは以下のように立てておりました。
取組期間 | タスク |
---|---|
2024年6月半ば~7月半ば | Practice(CFA協会WEBサイト)1周 ※難易度Easy,Moderateのみ |
7月半ば~7月下旬 | Topic Quiz(TAC補助教材)1周 |
8月上旬~下旬 | TACサブテキスト復習、Mock Exam×4 |
7月末に子どもが生まれる予定だったので、その前後は空けていました。
ゴッチJr.は無事誕生しました!
今度こそこのスケジュール通りにやって合格をつかみ取るのだ!
最初は順調だったのですが、8月以降は子育ての関係で少しペースダウンしてしまいます。
ただ、チェスに翻弄されるのとは訳が違います。
最終的にMock Examが2回分しか実施できませんでしたが、間違い直しも含めてしっかりやり切ることができましたし、苦手分野のFixed IncomeやDerivativesは特に重点的にテキストを読み込みました。
可能な限り育児にも参加しつつ、前回よりは遥かに準備ができました!
今度こそ大丈夫だと根拠のある小さな自信で再試験に臨みました。
本試験受験(2回目)
2024/8/25、不退転の決意で試験に向かい、試験場で心をざわつかせる光景を目にします。
なんと、阪神タイガースの近○選手のユニホームを着て試験に臨んでいる人がいるではありませんか!
USCPAのときもそうですが、プロメトリックでは同日にたくさんの種類の試験が実施されます。
ある時は30人ほどの外国人の方が押し寄せていることもありましたが、その方々はUSCPAの受験者ではありませんでした。
しかし、この近○ユニの方はCFAの受験者でした!
たしかに優勝争い真っただ中の状況でしたが、ユニホームで試験を受けに来るほどの気合が入った人が敵なのかと一瞬ひるんでしまいました。
しかしこれで動揺してしまってはあきません。
瞑想し、「阪神タイガースを応援する気持ちは負けていないはず。いやそもそも、これはCFAの試験であり阪神タイガースは全く関係ない」と心の中で唱え、落ち着きを取り戻しました。
さあ、いざ試験!
勉強の成果もあり、前回よりは確実に良い手応えで進めることができました。
しかし、前半残り30分のところで、前回の試験では起きなかったアクシデントが発生します。
そう、長時間の試験にはつきものの尿意です。
CFA Level1試験は2部制で、前半後半ともに90問で制限時間2時間15分です。前半と後半の間に30分の休憩をとることができます
ゴッチは一度USCPA試験の時もカフェインの摂取量を見誤り、大惨事になりかけています。
詳しくはこちら!
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それから何回かこういった長時間の試験は受けていますのでもうやらかすまいと思っていたのですが、完全に油断していました。
カフェイン、水分を摂取しすぎてしまっていたのです!
CFA試験は入室・退室前のチェックが厳しく、一度トイレに行こうもんなら10分程度はロスしてしまう可能性があるので、トイレに行くのは本当に限界を迎えたときの奥の手です。
何度も諦めそうになりましたが、二兎を追って二兎を得るを常日頃から心がけていたため、最終的には気合で我慢して試験も無事時間内に終わらせることができました。
しかし、最後30分は試験問題に加えて尿意とも戦っていたので、前半終了後はケアレスミスが非常に心配になりました。
でも終わったことは仕方ありません。
退室と同時にトイレに駆け込み、リフレッシュして後半に臨むことにしました。
ここでコーヒーをどれだけ摂取するかは迷ったのですが、前半は尿意に苦しめられたもののさすがに後半同じことにはならないだろうと思い、コーヒーを多めに摂取。
眠気防止を優先することにしました。
しかし、この采配が大失敗となりました。
なんと後半も残り30分頃から尿意が大爆発したのです。
前半も尿意で苦しんだのに後半も…しかも後半の方が凄まじい…!
後半も何度も諦めそうになりました。
「休憩時間にコーヒー飲み過ぎた…」「大災害は避けたい」「でも試験もやり切りたい」「問題読まなきゃ」…様々な思考が駆け巡る中、またしても気合のみで二兎を得ることに成功!
これができたのは、私の気持ちの強さもありますが、ひとえに膀胱の大きさと伸縮性の良さゆえであり、母上のおかげです。
母上、ありがとう!
総じて、前後半ともに最後30分のケアレスミスは不安なものの、前回よりは良い手応えで会場を後にしました。
結果発表(2回目)
そして2024/10/8の深夜22時半頃、CFA協会からメールが届き、ドキドキで中身を見てみると、、、Congratulationsの文字が!
合格です!
一応Reportも見てみました。
余裕を持った合格ではありませんでしたが、しっかりと合格できています。
本当に良かった!
相変わらずFinancial Statement Analysis(以下、FSA)は特段の対策等はしていませんが前回に引き続き安定しています。
USCPAのコーチングサービスをさせていただいている成果かもしれません。
また、苦手意識があったFixed Income、Derivativesについては入念に対策したこともあり、その成果が出ました。
特にDerivativesはFSAより高いスコアのようにも見えます…笑
Corporate Issuersは前回悲惨な出来でしたが特段の対策はせず、結果的には一番点数が伸びていました。
やはり前回の出来が不可解です。笑
前回から成績を落としてしまった科目もありますが、全体としては着実に伸ばすことができ、合格をつかみ取ることができました!
まとめ
CFA Level1の試験内容に関するものではなく、受験を通して気づいた試験全体に通ずることをまとめておきます。
- 地道な勉強こそが報われる(付け焼き刃では合格できない)
- チェスにはご用心
- 試験本番の画面の操作方法についても事前に下調べしておくのがベター
- USCPA受験生は、Financial Statement Analysisで力を発揮できる可能性が高い
- 試験前のカフェインの取りすぎはトイレが近くなるため注意
資格試験共通ですが、やっぱり大事なのは入念な準備です。
中には数日で合格!みたいな方もいらっしゃるかと思いますが、やはりそれは特殊です。
合格するための計画を事前に立て、それを日々の仕事や誘惑に負けることなく遂行し続ける。
これこそが資格試験において、いや人生において大切なのだと改めて感じました。
CFA Level1は約5か月かけての合格となりました。
ただ、failになってしまったのもありますしチェスに翻弄された期間もあったので、もう少し効率的に取り組めば私のような証券アナリスト未取得者でも当初の計画通り4か月程度の勉強で合格できそうです。
次はLevel2!