
・ビジネスで役立つ資格を探している
・USCPAに挑戦しようか迷っている
ゴッチにお任せください!

この記事の内容
- USCPA(米国公認会計士)とは?
- USCPAの試験制度
- USCPAの難易度・合格率
- USCPAの魅力
こんにちは!ゴッチです!

ゴリーマン|コンサル(FAS)でFA←JTC動物園で現場業務|未経験からコンサル転身後、働きながらUSCPA合格|現在はMBA目指して奮闘中
☆USCPA/米国公認会計士☆宅地建物取引士
この記事では、USCPA(米国公認会計士)試験の基本的な情報についてお伝えしていきます!
会計に興味がある方や英語力を高めたい方、挑戦を決めておられる方も必見です!
早速ご紹介していきたいところですが、まだ受験を迷っておられる方が数名いらっしゃいます。
そんな方へUSCPAの魅力を簡単にお伝えします。
- 会計スキルや英語力などのビジネス力が高まり、昇進、転職に活かせる
- 難関資格ではあるものの、働きながらでも十分合格を目指せる
これでみなさんが受験する気になりました!
Let’s try anyway!
USCPA(米国公認会計士)とは?

USCPA(米国公認会計士、以下USCPA)はズバリその名の通り、米国が公認している会計士資格のことです。
USCPAホルダーはアメリカ(正確にはライセンスを取得した州)で公認会計士として独占業務ができます。
その資格を有する者でなければ携わることを禁じられている業務のこと。日本の公認会計士の独占業務は監査業務であり、「財務書類を監査すること」や「財務書類の内容を証明すること」である。
日本の公認会計士(CPA)は当然日本で独占業務を行えますが、USCPAは日本において独占業務ができません。
独占業務がある資格はその資格ホルダーしかできない仕事があるということなので資格としての価値は高まります。
じゃあ取る意味がないのかというとそういうわけではありません。
USCPAならではの魅力はたっぷりあります!
これらについては後ほど解説します。
USCPAの試験制度

USCPAの試験制度はさすがアメリカといったところで、総じて自由であるという特徴があります。
早速見ていきましょう。
試験科目
試験で出題される科目と問題数は次のとおりです。
科目 | 出題内容 | 出題比率 | |
---|---|---|---|
FAR | Financial Accounting and Reporting (財務会計) |
企業会計 | 80% |
政府会計と非営利組織会計 | 20% | ||
BEC | Business Environment and Concepts (ビジネス環境及び諸概念) |
コーポレートガバナンス | 25% |
経済学 | 20% | ||
ファイナンス | 15% | ||
情報技術(IT) | 20% | ||
オペレーションマネジメント | 20% | ||
AUD | Auditing and Attestation (監査業務及び証明業務) |
監査、証明、レビュー業務など | 80% |
職業倫理 | 20% | ||
REG | Regulation (諸法規) |
連邦税法 | 70% |
ビジネス法と職業倫理 | 30% |
会計や監査にとどまらず、経済やファイナンス、ITなど試験範囲は多岐にわたり、ビジネス資格と言われる所以が垣間見えます。
これらを英語で身につけることになるのですからグローバルに活躍したい人にはうってつけの資格なのです。
大きく分けると全部で4つありますが安心してください。
それぞれ科目ごとの受験が可能ですので一度にすべての科目を勉強する必要はありません。
試験形式
USCPA試験は、CBT(Computer Based Testing)の試験でコンピュータ形式となります。
つまり、ペンで紙に答案を記入する通常の試験ではなく、パソコン上で出題される問題に対して答案を入力する試験となります。
それ故に非常に自由に試験日程を調整できます。
そして3つの出題形式があります。
出題形式 | 説明 | |
---|---|---|
MC問題 | Multi Choice(4択問題) | 4つの選択肢から1つの正解を選ぶ |
TBS問題 | Task-Based Simulation(総合問題) | 数値入力、多岐選択、表の穴埋めなど様々な形式で解答する |
WC問題 | Written Communication(記述問題) | 簡潔なビジネスメール形式でメールを作成 |
USCPA試験は2024年以降の試験について改正が予定されています。特にBECは、選択科目の設定やWC問題の廃止など大改正が計画されています。詳しくは各予備校の詳細情報をご確認ください。
当然ではありますが、問題や解答はすべて英語となります。
そう考えると記述(WC)問題もあることに面食らった方も多いのではないでしょうか。
もちろんWC問題については英語での記述解答が求められるわけですが、次の出題構成と配点比率の表を見てご安心ください。
科目 | MC問題 | TBS問題 | WC問題 | |
---|---|---|---|---|
FAR | 問題数 | 66 | 8 | – |
配点比率 | 50% | 50% | – | |
BEC | 問題数 | 62 | 4 | 3 |
配点比率 | 50% | 35% | 15% | |
AUD | 問題数 | 72 | 8 | – |
配点比率 | 50% | 50% | – | |
REG | 問題数 | 76 | 8 | – |
配点比率 | 50% | 50% | – |
ご覧の通り、WC問題はBECで3問出題されるのみで大半が選択、穴埋め形式のMC、TBS問題となります。
受験にあたって高度な英語のライティングスキルが必要とされる試験ではないのです。
USCPA試験の合格を目指すための前提の英語力として、TOEIC600点以上というのが目安とされています。TOEIC600点は英語が嫌いでなければ努力だけでとれます。USCPA試験の勉強を始めて英語に拒絶反応があって諦めてしまわないよう、事前にTOEIC600点以上を取得しておくことをおすすめします。
試験時間・合格点数
試験時間は4つの科目ともそれぞれ4時間となっています。
日本の試験ではあまりない、かなり長時間の試験となりますので長時間集中し続ける鍛錬を積まねばなりません。
合格点数については1科目99点満点で、75点以上とれば合格となります。
難関資格には珍しく絶対評価の試験なのも魅力ですね。
4科目あるのでもちろんすべてに合格する必要があるのですが、有効期限があるので注意が必要です。
科目ごとの合格(科目合格)には18ヶ月の有効期限があります。
もし最初の科目合格から18ヶ月が経過して失効してしまっても、2番目の科目合格から18ヶ月以内に失効した科目に再度合格すれば問題ありません。

つまり、1つの科目に合格してから18ヶ月以内に残り3科目すべてに合格すればめでたくUSCPAの全科目合格となります。
実際にUSCPA(米国公認会計士)と名乗るためには試験合格後、実務経験を積み、ライセンスを取得・維持する必要があります(実務経験を必要としないInactiveライセンスもありますが信用度は劣ります)。
有効期限についてはかなりシビアではありますが、ある程度期限がある方が人間は頑張れるのでプラスのプレッシャーに変えましょう!
試験日
USCPA試験はCBTなので、テストセンターでほぼ毎日受験することができます。
仕事が多忙な人でも試験を受けやすいです!

試験会場は東京(御茶ノ水)と大阪(中津)にあるプロメトリックセンターの2つがあります。
なお、先着順になりますので、学習意欲を高める意味合いも込めて早めに申し込むことをおすすめします。
申込方法
申込方法は各予備校ごとによって異なりますので詳しくは割愛させていただきます。
基本的にUSCPAは予備校を使っての取得を目指します。
予備校を利用するべき理由は以下の記事にて詳しくお伝えします。
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簡単に言うと、独学での合格はテキスト、単位要件、受験の手続き等でかなり難易度が高くなります。
日本の公認会計士試験の合格者で独学で挑戦しておられる方もいますが、そうでない方はおとなしく予備校を利用しましょう!

受験資格
受験資格は「学位要件」と「単位要件」の2つがあります。
学位要件 | 単位要件 |
---|---|
4年制大学卒業 ※大学在学中や高卒・短大卒の方でも受験可能な州もあり |
「会計単位」「ビジネス単位」を一定数以上取得(大学・大学院・短大などで) |
この2つの要件を満たしていないとそもそも受験すらできないのでご注意ください。
しかし実質、学位要件さえ満たしていれば学習をスタートすることができます。
というのも、「単位要件」については各予備校の「単位取得プログラム」により不足している単位分を取得することができます。
必要とされる単位は申し込む州によって若干変わります!

大手予備校のAbitusで無料の単位診断サービスも提供していますので気になる方は利用してみてください。
受験を申し込む州によって変わってくるのですが、基本的には商学部・経済学部卒、会計系大学院修了の方は追加単位が少なく済みます。
それ以外の方は追加単位が多くなり、その分受験前に費用がかかってきます。
受験料
受験料そのものも高いのですが、USCPA取得までにかかる費用はかなり高額となります。
詳しくは以下の記事にて解説しています。
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人にもよるのですが予備校を活用した場合、単位などの前提条件にもよりますが総額で70万円~100万円ほどかかります。

相当の覚悟が必要とされるな…
しかし、この取得にかかる費用はUSCPAホルダーになることで得られる信頼、知識量で容易に回収可能です。
このあたりも前述の記事で解説していますのでぜひご覧ください。
USCPA試験の難易度・合格率

私個人の主観的な数値であるゴッチパラメーター(難易度)と客観的な数値である合格率からUSCPAを紐解いていきます!
難易度

完全主観のゴッチパラメーターによると、難易度は74です。(※受験前の調査段階において)
日本の公認会計士試験が難解であることからも想像できますが決して簡単な試験ではありません。
試験もすべて英語ですし、会計や監査に関する知識だけでなくビジネスに必要とされる知識が幅広く問われる試験です。
費用も高額でありますし、生半可な気持ちでは望めません。
しかし、合格できない、諦めてしまう方のほとんどは仕事が忙しくて勉強時間がとれないといった方が多いという情報も得ました。
会計や英語のスキルがもともと高い方はもちろんですが、USCPAは努力を継続できる人間にとってはそこまで難しくない試験なのかもしれません。
このあたりは受験してみて検証してみたいと思います。
合格率
2019年の合格率は以下の通り、全体の平均合格率は53.3%となっています。
科目 | 合格率 |
---|---|
平均合格率 | 53.3% |
FAR | 46.3% |
BEC | 59.9% |
AUD | 51.0% |
REG | 56.3% |
※AICPA Uniform CPA Examination Summary
合格率だけ見るとめちゃ簡単な試験やん!と錯覚してしまいそうですが、これは全受験者における合格率ですのでこの合格率を鵜呑みにしてはいけません。
日本在住者の平均合格率は43.1%となっています。

依然として高い合格率な気がする…
そしてさらに注意しなければならないのはこの合格率はテストを受けた人の合格率だということです。
USCPAの試験は1つの科目を受けるだけでも約8万円程度の費用が発生します。
勉強を投げ出してしまった人が記念受験をすることはないでしょうし、テストはいつでも受験できるため勉強が中途半端な人はまず申し込まないでしょう。
どういうことかというと、平均合格率43.3%の受験者層は、合格に必要とされる長期間の勉強をやり抜き受験までたどり着いた、意識、実力ともに非常に高い、猛者の集まりだということです。
しかも先程の合格率は科目ごとの合格率なので途中の科目で挫折してしまった人の科目合格も含まれています。
感覚ベースにはなりますが、日本人の真の合格率(全科目合格者数/受験すると決断した人数)率は10%程度ではないでしょうか。
いつもはプラス思考のゴッチもこの事実に驚嘆していますが、私の不屈の闘志がこんなことで尽きるはずがありません。
強い気持ちがない方も次にご紹介する「USCPAの魅力」を見ていただければ受験への強いモチベーションが湧いてくると思います!
USCPAの魅力

多大なお金、時間、労力をかけてでもとる価値があるのか?
USCPAはこの問いにしっかりと答えることができる資格であることをここでお伝えしたいと思います。
USCPAの魅力を確認し、一緒に頑張りましょう!
幅広いビジネス知識が身につく
前述の通り、USCPAの試験範囲には会計や監査以外にも経済学やファイナンス、ITまで幅広く設定されています。
そしてこれらの知識を英語で身につけることができます。
例えば、TOEICでいうと、USCPA試験後にリーディングパートが100点以上伸びたという口コミもありました。
USCPAの取得を目指して一生懸命勉強する過程で、ありとあらゆるビジネス知識の向上が約束されています。
自分の市場価値が上がる
「幅広いビジネススキルが身につく」ことによる結果でもあるのですが、やはり「USCPA」と名刺や履歴書に書けることで自分への信頼や評価が変わってきます。
昇格や転職活動による年収アップなど様々な成功が手に入ることでしょう。
しかし、市場価値が上がってもその対価が大きすぎるのであれば意味はありません。
ここで私と同じ20代後半のサラリーマンを例に、次のNPV法の式が成り立つのかどうかでUSCPAへの投資価値(USCPAに挑戦する価値があるのか)を検証します。
USCPA取得によって得られる収入の現在価値 > USCPA取得にかかる費用
ちなみにこの式の考え方もUSCPAの勉強過程で学ぶことができます!

現在価値とは、将来もらえるお金を現在の価値に割り引いて算出した価値のことです。
簡単にご説明しますと、今もらえる1億円よりも10年後にもらえる1億円の方が嬉しくないので、価値を割り引くというイメージです。
USCPA取得にかかる費用
予備校代や試験台などをトータルした、USCPAの全合格までにかかる費用は約100万円です。
厳密には何年かにかけて取得する場合はこれも現在価値に割り引く必要があるのですが、かかっても2年程度かと思うので、1年目に全て100万円が発生するとみなします。
また、ライセンスを取得する場合はプラスで10万円かかります。
ライセンスは取得しないという方も一定数いらっしゃるかと思いますが、後の計算が面白くないのでライセンスは取得する前提で計算を進めていきます。
以上より、USCPA取得にかかる費用として合計110万円と算出されました。
USCPA取得によって得られる収入の現在価値
USCPA取得によって年収が上がり、それが費用を上回れば、USCPAに投資する(USCPAを勉強、取得する)価値があると言えます。
まずは1年間あたりの収入の増加分を計算します。
やや保守的に見積もり、平均年収が24万円(月収2万円×12ヶ月)上がると仮定します。
この期間に同時に発生する費用についてはライセンス維持費があります。
ライセンス維持費は年間約3~4万円ですが、保守的に見積もり、年間4万円とします。
収支としては、年間20万円が得られるということになります。
これを期間30年(残りの労働期間)、割引率7%(一般的な割引率)で現在価値割り引くと248万円(計算過程は省略)となり、めでたく110万円を超え、USCPAへの投資価値は十分あり、金額にすると138万円であると概算できます。
ちなみに損益分岐点となる年収増加分は約8.5万円(1万円×12ヶ月-4万円に少し色をつけた程度)ですので、月収にして約1万円アップが実現できる方であれば十分投資価値があると判断できることになります。
以上より、自社内での昇格や転職での年収アップで月収1万円以上のアップが見込める人であればUSCPA取得に挑戦することでコスト以上のリターン(市場価値向上)が期待できるということになります。
自己分析が必要となりますが、大抵の人がこの条件を満たし、市場価値向上を実現できるはずです!
働きながらでも合格できる
この魅力は非常に大きいです。
日本の公認会計士や弁護士などの難関資格とは違い、いつでも科目ごとにテストを受験できる点がサラリーマンには非常に嬉しい点です。
またUSCPAに必要な勉強量は1000~1500時間と言われており、日本の難関試験と比べて少なめです。
平日2時間、土休日で3時間の勉強を継続すれば1年半で1000時間は超えます。
1年半努力し続けるのは簡単ではないですが、同じように努力して合格した人がたくさんいるという事実は私たちに力を与えてくれるはずです。
一緒に頑張ってみましょう!
USCPA試験 まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事の重要ポイントをまとめます。
- USCPAは日本において独占業務はできないが、幅広いビジネススキルが英語で身につく資格
- 4科目を科目ごとにほぼいつでも受験できる!
- 絶対評価の試験であり、各科目75/99点で合格
- 受験資格があり、大学での取得単位をチェックする必要がある
- 予備校代も含めると取得までにかかる費用は約100万円
- 合格率は約40%と高く出ているが「真の合格率」はもっと低い→覚悟を決めてから申し込もう
- つぎ込む時間やお金を考えると大変ではあるが、それだけの価値がある資格!
私は2021年4月から1年半で取得を目指す計画を立てています。
苦難の道になることは目に見えていますが、一緒に頑張りましょう!
少しでも興味をお持ちになった方はまずは大手予備校Abitusに資料請求を依頼してみましょう!